WILD ONE ~キミに夢中~
「え?あ、タキちゃんって言うんだ?俺、中山久志(ナカヤマヒサシ)、ひーちゃんと呼んでね?」

『あ゛? 誰も呼んでねぇだろうがッ!』とまたアッキーが突っ込む。

「あ~、黒田うるさいよ。黙ってて」

やっぱ黄色はツワモノ。

または全然空気読めないバカだ。

私の方が寿命が縮まる思いだよ。

「タキちゃん、よろしくね?で、こっちがマコ、高藤誠(タカトウマコト)。マコって呼んでいーよ」

「あ、ども。よろしく……」

最初に黄色を見て、それから横に視線を走らせる。

銀色は目が合った瞬間に少しだけ目を細めた。

どうやらそれが答えらしい。

ぜってーマコなんて呼べない。

そして『あ、黒田、今朝一高の松村ヤッて来たから、晴海に言っといてよ』と物騒な事をサラッと口走る銀色。

やっぱ呼べないんじゃない?マコなんて。



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