WILD ONE ~キミに夢中~
「あ~?またヤッたのかよ?てかマコ、自分で行け。俺やだ」

アッキーがそれに派手に反応し、天を仰ぐ。

「……行きたくねぇ」

「ふざけんなッ!マコ、行ってこい!なんでいつも俺がお前のケツもちなんだよ!」

「……じゃ、ほっとこうぜ?」

「バカ言うなよ!俺が後で晴海先輩にシメられるじゃんよぅ」

「じゃ、お前行けよ」

「……クソッ」

くやしがるアッキーを満足そうにクックッと喉を鳴らして笑う銀色。

よく分かんないけどアッキー完敗なようです。

ちょっといい気味じゃん?

えらいぞ高藤サマ~!

思わず『ざまーみろ』と言いそうな口を手で押さえてその下でほくそ笑んでしまう。

その時、チャイムが鳴りアッキーは『タキ、笑ってんじゃねぇ!』と言い残して教室を出て行った。
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