私と5人の王子様




――ガラガラ


書類が積み重なった机と自分のバッグが目に入る。


外はもう暗い。


時計を確認すると既に7時を上回っていた。


「急がなくっちゃ…。」


そう独り言をつぶやいてから
さっさと片付けて、鞄を持ち教室を出た。


靴を履き替え玄関を出るともう真っ暗だった。


自然と早足になる。
周りをきょろきょろと見回す。


――何か怖い。
誰かに見られている感覚がした。

いや、誰かにつけられている。



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