俺と少女とくまと夏休み
『お前さ…何歳?』



目の前のアンパンに必死に食いつく彼女に聞いてみたが、食べるのに必死なのか返事をしない。



…見た目は…中学生…?



声を聞いたときは小学生かとおもったけど、声のわりのは大人っぽい。


でも、何でこんな昼間に路地裏にいるんだ?
っていうか中学生は今夏休みか。



さっきここを通ったときは、たしかにここにいなかったはず。
彼女の体の横には、小さいかばんがおいてあった。



ってことは家出か?
今の中学生は大変だな。





『で。お前いくつ?』



アンパンを食べ終わった彼女はふぅっと満足そうにおなかをさすった後茶色の瞳をこちらに向けた。



「12」



『え、ってことは…』



「中1」



『……』




最近の中学生はこんなにも色っぽいのか。
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