くろねこ。

「お前ちょっと大人しくしてろよ。」

そう命令され日和くんの広げた足の間に座らされた。

ケーキ遠くなっちゃった・・・。
こっちこーい!!

そう思ってケーキに念力をかけながら睨んでいると鈴くんが全部まとめて持ってきてくれた。

「ありがとう。」

「ふっ。ペットにしたいのか、独占欲か。」
「うるせーぞ鈴。」

そう言い鈴くんを睨んだ目は、あんまり恐くなかった。

お父さんと子供。
そんな感じで、なんだかよく分からない話をしている5人を日和くんの膝の間からケーキをたべながら見ていた。

ケーキ6個目に手を伸ばした時にようやく話が終わったのか、それぞれ携帯を見たり、テレビゲームを始めたりしだした。

相変わらず膝の間。

「ねぇ、日和くん。動いて良い??」

さすがにお尻が痛くなってきた・・・。
なかなか動くなってのも難しいのね。

日和くんの返事を聞かずによいしょっと少しだけ座りなおした。

「・・・は??」

お前何してんの?みたいなその言葉に振り向くと以外に日和くんとの距離が近かった。
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