題名のない恋物語。
*第一夜
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ガヤガヤ…
クリスマスイブの
丁度、カップルが待ち合わせ時間に鉢合う頃
あたしは東京の街中の大きなイルミネーションのツリーの下で
ある男を待っていた。
『…ごめんよ、待ったかい?さ、行こうか。』
中年くらいのおじさんが
そっとあたしの手を引いた。
「お金は先払いですよ、五万。約束の五万、ちょうだい?」