ラストゲーム
姉は、この日一日風俗嬢として働いたらしい。



姉からの電話でこの日のことが報告された。




「もー私、大人気?疲れたー。」




姉の言葉に顔をしかめながらも私は言葉を返す。




「いやー、やっぱりね。あんた美人だもんねー、さすが。」




思ってもいないことを言うのは慣れている。




それが人間関係というものだ。




上機嫌の姉から奈央の情報が語られた。



「神宮奈央、あの店のナンバー1らしいよ。毎日何十人ものお客の相手してるんだってー。よく身体もつよねー?私なら無理、アハハ。」




姉の言葉は続く。




「何かもの凄く借金があって仕方なく働いてんだってー。」




この日、奈央は店に居なかったらしくたいした情報は得られなかったようだ。




「今度、私の知り合いに店に行ってもらうから。」




「分かった、じゃあね。」



私は電話を切った。




いつものことだが姉と会話した後はどっと疲れる。




あまりに価値観が違いすぎるのが原因であろう。
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