ラストゲーム
「いやー、ご苦労さま、三井刑事。」




上司が満面の笑みでこちらを見ている。




「どーも。」




私は、苦笑いだ。




どこかのスポーツ紙には、
熱血刑事として、私の経歴まで調べあげて掲載されてあった。




私が、熱血刑事?




穴があったら入りたい。




「本当、名演技だったよ。おかげで責任追求の声が和らいでる。」




「そーですか。」




上司の笑顔に無償に腹が立ちその場を後にした。




事の始まりは、こうだった。




「三井!!お前に重要任務を任せる。」




佐藤刑事が撃たれた直後、いきなり、上司に呼び出された。
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