ラストゲーム
帰り道。




「よー!熱血刑事!!」




久々の姉の登場。




相変わらず声がでかくてかなりうっとうしい。




何で、警察の前、ウロウロしてんだか・・・。




姉は、私の弱みでも握っているような表情をしている。




「熱血って・・世間は、マスコミの情報信じすぎなんだよ。」




私は、顔をしかめた。




「まーね。あんた程冷めた刑事も珍しいのにねー。」



姉が笑顔で私の肩に手をまわす。




「でもさー、涙まで流してたんだし、実は、本気であんなこと言ってたんじゃない?」




からかうような表情の姉。



「佐藤刑事・・・。」




目一杯熱のこもった声で呟くと、私の瞳から涙が流れた。
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