ヘタレなあいつと強気な私
「ふーん…」


そっけなくそう答え、男はまた商品を眺める。


むっ。


なんだよ、聞いといて。


「…ちょ、何?聞いといてその態度」


「………は?」


男はたるそうに頭をこっちに向けた。


…あたしちょっとやばいこと言った?


瞬間的に後悔した。


オーラがもう怖い。


「別に、ほら行けよもう」


むっかー!


「行きますよ、行けばいーんでしょ!」


くるっと体を向けて歩きだした瞬間、ふわっと体が浮いた。


「おい!足元!」


ガッツーン!という音が響いた。
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