Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
「君、もしかして」
思わず戸惑ってしまうくらい、ジッと見つめられる。
いつも書類と睨めっこしてる彼の視線が、こんな風に私の方を向くなんて。
なぜかとっさに返事できず、代わりに会釈すると
「やっぱり、そうだ」
急に距離が縮まったような、砕けた笑みが彼の目じりに浮かんだ。
「え?知り合い?なんで?」
不思議そうに、私と彼を交互に見るはるか。
すると彼はイタズラっぽく微笑み、
「僕は彼女が淹れるコーヒーのファンなんだ。
おかげで最近はインスタントがすっかり飲めなくって、ちょっと困ってる」
そう言って、私に目配せした。