Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
「だってタケル、いっつもチャンス逃すじゃん」
「チャンスって何やねん。俺は別にもうナミのこと――」
「とか言ってごまかしてるけど、いまだにナミの名前が出るだけで顔色変わるよね。
いいじゃん、あたしら友達なんだから素直に認めなよ」
図星だったせいか、口ではかなわないと思ったのか。
タケルは反論を飲みこんで、薄い唇をへの字にした。
「とにかく、明日待ってるからね。来てね。じゃ!」
行けたらな、というあいまいな返事を聞き流し、あたしは手をふって小走りで帰った。