Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
「……もしもし」
「沙耶、もう帰った?」
普段通りの颯太の声。寝る前に電話してくるのは、ほぼ日課だ。
「ううん」
「まだはるかちゃんと飲んでんの?」
「うん」
「そっかぁ。ちゃんと電車あるうちに帰れよー」
「うん」
……おかしい、私。
わざと短い返事を選んで、早く電話を終わらそうとしてる。
でも、店内で天馬さんを待たせてるんだから、仕方ないよね?
そんな言い訳を自分にしながら、電話を切ろうとしたとき、颯太が言った。