Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
でも相談って言っても、たいしたこと話してたわけじゃない。
『あー、ナミと付き合いてー。手ぇつなぎてー』
って、思春期男子の妄想を延々と聞かされてただけで。
『あー、あたしもC組の佐々木くんと付き合いたーい』
って、逆にこっちの妄想もタケルに聞かせたりしてて。
『アカン。佐々木はやめとけ』
『え、なんで?』
『あいつは女グセが悪い』
『じゃあD組の大原くんは?』
『マザコンの噂がある』
『E組の小川くん』
『俺よりモテるからムカつく』
『てか、なんでタケルがあたしの恋に口出しすんのよぉ』
『しゃーないやろ』
……そう。今にして思えば、
『お前は俺の、大事な友達なんやから』
タケルはあたしが生まれて初めて、恋愛感情ぬきで付き合えた男の子だったんだ。