Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
「で、どーよ?」
新しいドリンクが運ばれてきたタイミングで、テルさんがおもむろに切り出した。
「オーディション。興味はあるんだろ?」
「はい」
本題に入ると、あたしの背筋が自然と伸びた。
興味なら、大アリだ。
ニューヨークでチャンスをつかめば、将来の可能性はグッと広がる。
こんな絶好の機会、逃すわけがない。
……はずなんだけど。
「でも、1年は帰ってこれないってのがな~。やっぱ悩むとこだよなぁ」
あたしの心を読んだように、テルさんが言った。