Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
「んじゃ、まぁ帰るわ」
「……」
「お前も風邪ひかねぇように、ちゃんと風呂で温まれよー」
オッサンみたいなことを言うと、ダイスケはクルッと背中を向けて、駅の方に歩きだした。
まるでさっきまでのやり取りなんか、なかったことにしたみたいな、普通の態度で。
……結局こうなるんだよ。
ダイスケとあたしじゃ、話し合いにすらならないって。前からわかってたことじゃん。
でも、きっとこれでよかったんだ。
やっと踏ん切りがついたんだから。
もう迷う必要はないんだから。
あたしは……
ニューヨークに行く。
―――NAMI