Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
「すぐに男として見られへんのは、仕方ないって思ってたし
俺はお前と付き合えただけで嬉しいから、あんまり気にせぇへんようにしてた。
でもお前が気にして、しんどい想いしてんのが、だんだん見えてきて……。
ごめんな。だから今日はちょっと、試すようなことしてもーたわ」
……その結果が、これ。
傷ついたのはあたしじゃなく、タケルだ。
タケルの悲しい笑顔のむこうで、電車を降りた乗客たちが、足早に改札に向かっていく。
あたしの目から涙がポロポロこぼれた。
何を言えばいいのかわかんなかった。
「ごめん」しか言えないなら、何も言わない方がマシだと思った。