Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
タケルたちが帰ると、天馬さんは買ってきた氷をグラスに入れたり、おつまみをお皿に盛り始めた。
モデルハウスみたいなキッチンに、すらりと背の高い男の人が立っている姿って、それだけで絵になる。
「何か手伝うことありますか?」
「じゃあ、これ持っていって」
「はい」
渡されたお皿をリビングのテーブルに運ぶと。
「なんか天馬の奥さんみたいだね~、沙耶ちゃん」
酔っぱらいの口調で、天馬さんのお友達が言った。
「え!?……あはっ。やだな~」
『あはっ』って何よ。
『やだな~』って何よ。
こんな下手な流し方しかできない女だったっけ?私。