Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
7時を過ぎると、ぞろぞろとみんなが起きだした。
天馬さんの目覚めの顔はスッキリしていて、昨日までと変わった様子は、まるでなかった。
「ひとりで帰れる」という私を、「通り道だから」と車で送ってくれたけど
車内で交わされたのは、ごくごく普通の会話のみ。
昨夜のあれは何だったの?
もしかして寝ぼけてて覚えてない?
疑問で頭がパンクしそうなのに、何も聞けない私。
穏やかな天馬さんの笑顔は、何を考えているのかわからない。
「ここでいいです。ありがとうございました」
アパートの少し手前で降ろしてもらい、お礼を言うと
「じゃあ、また」
そう言って天馬さんは車を走らせて行った。
『また』か……。
普通のあいさつなのに、バカみたいに反応してしまう。