Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
思い出すと凹むのはわかってるのに、あの頃のことを思い出していく。
当時、あたしはまだ17歳で。
先輩が出演するイベントに、客として観に行って。
大勢のダンサーがいる中で、ただひとりに目を奪われたんだ。
『あー、あいつ?けっこう有名だよ。
ダイスケってゆうの』
ダイスケ……。
先輩に教えてもらった名前を、まるで大切なおまじないみたいに、何度も心の中で唱えた。
最初に抱いた気持ちはたぶん、憧れとライバル心。
恋なんかじゃ全然なくて、ただ追いつきたかった。
スタジオで顔を合わすようになって、自然と距離が縮まって。
ダイスケがまぶしければ、まぶしいほど
あたしももっと輝きたいって思った。