Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
……さて、ここで問題です。
夜の遅くにタクシーを走らせ、気になる男性のマンションまで来てしまう女のことを、何というでしょう?
「ストーカーじゃん」
私は愕然とひとり言をつぶやいた。
夜道にたたずむ私の20メートルほど先には、天馬さんが暮らすマンション。
あのあと勢いでタクシーに乗り込んで、ここに来てしまった。
ちょっと、今、自分が恐ろしい。ていうか引く。
さすがに『ストーカー』は言いすぎだとしても、こんな突っ走った行動、自分が一番嫌いなはずなのに。
でももう認めるしかない。
私、すっごく天馬さんに会いたかったんだ。
あの日からずっと、天馬さんのこと考えてた。
携帯も知らなくて、声すら聞けなくても。