Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
天馬さん……家にいるのかな。
『偶然近くを通りかかった』とか、理由つけて訪ねちゃダメかな。
って、ダメすぎる。
だって今日はバレンタイン。もし家にいたとしても、きっと彼女も一緒だ。
そう考えながらも、私の足はマンションに向かっていた。
そして下に着くと、天馬さんの部屋を見上げた。
たしか……3階の、右から2番目。
……あ。
電気が、消えてる。
彼女とデート中?
それとも今ごろ、その部屋で?
……。
やっぱり来なきゃよかった。
わざわざ傷つきに来て、私はバカだ。
帰ろう。一刻も早く帰ろう。
「――あれ?沙耶さん?」