Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~

「大変じゃん。オートロック開けるから、入って」


奇跡的に信じてくれた天馬さんに招かれ、私はマンションに入った。



「どうぞ」

「おじゃまします……」


信じられない。この数日間、ずっと考えていた人の部屋に、勢いだけで来てしまうなんて。


天馬さんはお仕事中だったらしく、メガネをかけていた。

彼女の姿は、どこにもない。

よかった……。


ゲンキンに安堵していると

「たしかこのあたりに座ってたよね」

天馬さんがリビングのクッションをどけたり、棚の下をのぞきこんだりして、

ホントはなくしてもいない私の免許証を探し始めた。



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