Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
結局、鮭のホイル焼き以外の料理は、タケルがやってくれることになった。
「簡単な炒め物しかできへんけど」
そう言いながら残りの野菜を切っていく手つきは、あたしよりずっと料理慣れしてる。
何気にいろいろ器用なんだよね、タケルって。
それに顔もけっこういいし、美容師だからオシャレだし。
モテないわけじゃないのに、積極的に彼女を作ろうとしないのは、絶対ナミが原因だと思う。
「ねー、やっぱりタケル、ナミに告白した方がいいよぉ」
ナミという2文字を聞いたとたん、タケルの手元がわずかに狂った。