Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~

「……口じゃないの?」

「お前、こんなとこでマジチューしたら人に見られるよ?」


わざと茶化すように言って、あたしから体を離す。


「意地悪ー」

「見られてもいんだ?」

「……いいよ?」

「あははっ。ホント素直でかわいーな、お前は」


おかしそうに笑いながら、こんどはちゃんとキスしてくれるダイスケさん。

はぁ……。キュンキュン。


すぐに信号が青に変わり、ダイスケさんは運転を始めた。

あたしは唇に残る余韻に、幸せを感じてた。


そう。幸せ……なんだけど。


『素直でかわいーな、お前は』


時々、ダイスケさんの言葉が引っかかる。

誰かと比べられてるような気がして。



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