Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
寂しさから目をそらしたくて。
タケルがいない穴を、埋めたくて……。
あたしの方が、ずっと弱くてずるかった。
そんなあたしのそばに、ひと時でもいてくれたダイスケさんを、責めることなんてできないんだ……。
「おあいこだよ」
その言葉を聞いたダイスケさんは、一瞬、不思議そうな顔をしたけど
なんとなく察したのか、ふっと優しく笑った。
「……帰るか」
「うん」
あたしたちは部屋を出て、駐車場に停めていた車に乗った。
「ねぇ、ダイスケさん」
キーを差しこむ横顔に、問いかけてみる。
「さっき言ってた“大事な女”って人のこと、もうあきらめたの?」