Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
「さぁ」
ダイスケさんが困ったように笑う。
「なかなか手ごわい女でねー」
「……そっか」
ダイスケさんが手こずるなんて、どんな相手なんだろう。
想われてうらやましいな。
きっと美人だろうな。
同じダンサーとかかな。
……ん?
ダンサー?
もしかして……。
そのとき、車のエンジンがかかり、車内に音楽が流れだした。
駐車場の出口に向けて、車がゆっくり発進し始める。
「あ。なんか酔っ払いが叫んでるな」
ダイスケさんが言った。
耳をすますと、たしかに近くで男女が騒いでる声が聞こえる。