Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
ひらり、ひらりと。
花びらが舞うように落ちていく、あたしの髪。
ほとんど会話もなく、黙々と
でも慈しむように、丁寧に
タケルはハサミを動かし続けた。
長い指があたしの髪に触れるたび、胸に痛みが走る。
苦しいような気持ち。
この感情を、あたしは知ってる。
タケルと付き合ってたとき、何度も味わった。
手をつないだり、タケルの愛を感じたりするたび、胸が苦しくて。
あたしはそれを、『本当に好きじゃないからだ』と思ってた。
でもそれは勘違い。
今ならハッキリわかる。
あたし、タケルがいとしすぎて、あんなに苦しかったんだ。