Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~

近くを通りすぎる車のライトが、タケルの顔を照らす。

呆然として、言葉を失った、子供みたいな顔。


「今さらこんなこと言ってごめんね……。ムシが良すぎるのはわかってるけど、ただ伝えたかったの。

あたし、やっとホントの気持ちにたどり着いたんだ。
タケルが好きだよ」


よかった……泣かずに言えた。


返ってくる答えがどんなものでも、悔いはない。

たとえフラれたとしても、勇気を出せたんだから後悔はないよ……。


するとタケルは、突然。

唇をへの字にして、そして

グスッ。と鼻をすすった。



「アホぉ……お前。日本男児を泣かすなや」



……って。

まさかそっちが泣くなんて。タケルが先に泣いちゃうなんて。

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