Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
「やるじゃん、タケル」
あたしはフライパンに入ったままの、やたら細かく刻んだ野菜炒めを指でつまんで一口食べた。
「……まずっ!」
ありえない変な味付け。たぶん塩と砂糖を間違ってる。
こんなベタなミスをするくらい、タケルも内心動揺していたんだろうと想像すると、ちょっと笑える。
「ただいま~……」
口直しにお茶を飲んでいると、沙耶が帰ってきた。
「おかえり。遅かったね」
「……うん」
やたら疲れた表情で、自分の部屋に直行しようとする沙耶。