Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
「寒いなー。
おい、ナミ。手!」
通り過ぎようとしたあたしの手を、今日もダイスケは当たり前のようにつかんで、自分の頬に押し当てる。
「やめてってば」
「はぁ~。あったけぇ」
手のひらにあたるヒゲの感触。
チクチクして
なんか知らないけど、胸までチクチクして
無性に悔しくなった。
あたしは力いっぱい手を払いのけ、ついでにダイスケのボウズ頭を叩いた。
「あんたねぇ、寒い寒いってうるさいのよ。
髪がないせいだって何回も言ってんじゃん。
金髪でも生やしとけ!」
「……は?なんで金髪?」
きょとんとするダイスケをほって、あたしはツカツカとその場を去った。