Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
私も沙耶の横から覗きこみ、そして。
「……ぷっ」
思わず沙耶と声をそろえて笑った。
そこには、タケルの姿。
分厚いコートのポケットに両手を突っ込んで、落ち着かない様子で、アパートの前をそわそわと行ったり来たり。
あれじゃ変質者じゃん。
「タケルーっ」
窓から身を乗り出して呼ぶと、タケルはこっちに気づいて、『やばい!』みたいな顔で逃げようとした。
ますます変質者なタケルに笑いながら
「とりあえず上がっておいでよ。はるかならもう爆睡してるし、顔合わせなくていいから」
と声をかける。