Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~

玄関まで来たタケルは、鼻の頭がトナカイみたいに真っ赤。

どんだけの時間、外でウロウロしてたんだろう。


「これ、あいつに渡しといて」

そう言ってバツが悪そうにタケルが差し出したのは、きれいにラッピングされたプレゼント。

それを受け取って私は肩をすくめた。


「もっと早く来れば、直接渡せたのに」

「いや、まぁ……そうやけど。直接渡してえぇもんかどうか、分からんかったしな」


……恋する男子だなぁ、まさに。

プレゼントひとつ渡すだけで、こんなに悩むなんてさ。

なんか、恋愛してるときの人間って、ある意味、滑稽。


でもちょっとはるかが羨ましい。


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