Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
「沙耶ぁ~っ!」
騒がしい高い声と共に、入口からはるかが入ってきた。
「あ、はるか」
奥にタケルもいるよ、と言いかけた私より先に
「もしかして昨日、タケルがうちに来た!?」
はるかの口からその名前が飛び出した。
「あ、うん」
「やっぱり! 起きたらプレゼントあるんだもん! あたしが前に欲しがってたピアスなんだもん! 絶対にタケルだって、ピンときて……」
奥の方に本人が座っていることも知らず、はるかは自分の耳たぶを飾るピアスを指差しながら、興奮気味にまくしたてる。