韓国人店長と私~強がった恋の小さな結末~


時計を見ると11時半。



化粧はどうせ剥げるから適当に。



仕事終わりでそのまま夜の仕事へ向かえるようバッグに着替えを詰め込むと、歩いて少しの店へと向かう。



店の前には、先に到着した西村さんが待ってくれていた。



「迎えに行こうかと思ったんだけど」



「そんな距離じゃないですから」



家を出て、信号を2つ越えて、裏道に入ったらすぐの店。



それが今日からお世話になる「ジュエリードール」



一棟丸々が風俗で染まるビル型の店舗が主流になっている昨今では珍しい、平屋の店だ。


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