韓国人店長と私~強がった恋の小さな結末~
断れない私は今日も前田君に、
「仕事が終わったら行くよ」
と返事をしてしまう。
都合のいい女だと思われているのは間違いなかったけれど、必要とされているだけマシな気がしてしまうのは寂しすぎたせいだろう。
南星に顔は出せないな……と雅人さんへメールを打つと時間は夕方。
夜の仕事へと向かう時間。
「お疲れ様です」
時計を指しながらアキちゃんの所へ向かうと、受付で眠たそうにしていた顔を上げ……
今度は急にまっすぐな視線になり、私を見えない力でぎゅっと捕らえる。