韓国人店長と私~強がった恋の小さな結末~
枕言葉
それから、私とアキちゃんの関係はぽつぽつと続いていた。
決まった誰か、がいる訳でもない私にとって、「今日暇?」の誘いに乗れない事は少なく……。
あの日のボロ屋でいつも食事をして、それから抱かれるのがお決まりのコース。
アキちゃんがビール党だと言う事や、手羽先が好きな事。
そんな小さな発見が増えてきた頃。
あれ以降、アキちゃんは居酒屋を出た後に行き先を確認する事は無く、仲睦まじく寄り添っている二人の姿はきっと他の誰かからは恋人に見えただろう。
実際は何も繋がってなどいないというのに。