韓国人店長と私~強がった恋の小さな結末~
有名店ではないにしても、一つ下のランクの店に絞ったとしても。
それでも無数に店が点在しているのがこの街の現状。
少しでも高給で、少しでも好待遇で。彼らが裏で行っている引き抜き合戦は熾烈だ。
そして私は……そんな街で働いていた過去の人間。
ちなみに、最初に出会ったイメージで「ゆい」という名をつけてくれたのもこの西村さん。
フードルと呼ばれるアイドル嬢にこそなれなかったが、心がけていた丁寧な接客のおかげもあってか当時はそれなりに指名を貰っていた。
そんな私を呼び戻そうとこうして声をかけられる……のは、実はもう数度目だったりする。