韓国人店長と私~強がった恋の小さな結末~
そう、何かのせいにして逃げるのは簡単で。
本当の私は、目の前にある現実から目を背けたに過ぎない。
アキちゃんの心を知るのが怖くて。
マユミちゃんとアキちゃんの関係を知るのが怖くて。
もし、忘れられないあの人よりもアキちゃんが愛してくれるのなら
私は彼を全力で守れたような気がする。
韓国人であること。
風俗業であること。
普通の人なら気にするであろうそんな部分も、理解し、受け入れられたのに。
けれど彼と私の間には、恋人や彼女、そんな言葉は存在しないから。
だから私は旅立つんだ。