秘密にし・て・ね(後編)
「あの・・・すみません。紹介状があるんですけど」
受付の女性にそういうと、少々待たされた後まずは3階の総合内科まで行ってそこでこのカードを通して受付してくださいと言われ友成くんと一緒に3階へ上がってきた。
この病院は前に一回来たことがある。
だから、予約している事もあってここまではスムーズに進んだと思う。
3階の総合内科の待合室で待っていると、電光掲示板に自分の番号が出た。
「友成君、呼ばれたからちょっと行ってくるね」
「おう、ここで待ってるから」
友成君に頷き、診療室のドアを開けた。
そこには、高杉先生がにこやかに椅子に座っていた。
その笑顔を見て多少緊張していた気持ちもスッと解れたように思えた。