秘密にし・て・ね(後編)

目の前に居たのは帽子を目深に被った夏樹だった。



「えっ?夏樹?・・・・なんで?」



「今日、検査だっただろ?気になって来てみたんだけど、驚かせちゃった?」



「えっと・・・・今日、友成君に送ってもらっていてお茶でもどうぞって言ったから今駐車場に居て・・・・・・・・」



友成君?ああ、今日佳奈を病院まで送ってくれた奴か・・・・・駐車場にいるって?
お茶を出す?なんだそれ・・・・・



夏樹は頭の中を整理しているとき玄関のチャイムが鳴った。



「ごめんね。ちょっと待ってて」



ドアを開けると友成君が息を切らして立っていて玄関の夏樹を見るや否や驚いて目を見開いていた。



「えっと・・・・・夏樹と友成君とりあえず寒いから中に入って」



促されるまま2人は無言でリビングまで歩いて行った。




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