秘密にし・て・ね(後編)
「今回の事は友成さんに本当に迷惑をかけて申し訳なかったと思っています。
僕の仕事の関係でキミにも佳奈にも迷惑をかけていると思います。
佳奈の事を思うと居てもたっても居られないんですが、今、ドラマの撮影があってどうしても穴を開けることが出来ないんです」
やっぱりな・・・・・・・
所詮俺たちとは住む世界が違うんだよな。
「そうですか、それではもし会いに来られるようでしたら連絡してください。
多分、藤堂さんがそのまま病院に来ると回りに騒がれるので俺が何とかしますから」
「分かりました。宜しくお願いします」
夏樹は自分が何も出来ない不甲斐なさに心が締め付けられる思いだった。
佳奈の傍に居たいのにそれが出来ないだけではなく、今佳奈のそばに居るのは俺ではなく友成と言う同期の男。
確かに今回は彼には色々迷惑をかけたし、助けてもらうことばかりだけど本来なら彼氏の俺がやるべき事を全て彼に持っていかれている。
≪はぁ~俺何やってるんだろう・・・・・・・・≫