秘密にし・て・ね（後編）

「花咲さん、どうですか？」


高杉先生と看護士さんがにこやかに入ってきた。


「えっと・・・特に問題はないです。あの・・・・安静って言われたんですけど、ちょっとでも動いてはダメですか？」



「体調は大分良いみたいだけど、今日は安静にしていてね。それと・・・・ご家族の方に連絡をしたかしら？」



そうだ・・・両親に連絡していなかったよ。

うちの実家は北海道だから、3～4日の入院ならわざわざ来てもらう事もないかなと思ってたんだけど・・・・・。



「まだ、連絡はしていないです」



「そう、出来ればご両親呼んでもらいたいの。説明することもあるし」



両親をわざわざ呼ばなくてはならないなんて私の身体どうにかなってるの？



「あの・・・・私の身体・・・・悪いんですか？」


「う～ん、まだはっきりとは言えないわ。3日4日後に検査結果が出るからその時にきちんと説明するわ。それまで退屈だとは思うけど安静にしていて欲しいの。病院内だったらちょっとは動いても良いわよ。急に入院になっちゃったから入院の準備も必要だと思うし。地下に売店があるからそこで色々揃えられるわよ」