秘密にし・て・ね(後編)
佳奈が声を出したときカーテンが開き、白衣を着た女医さんと看護士が顔を出した。
「気が付いたかしら?」
「はい・・・・・すみません・・・・・」
「まだ起きちゃダメよ!」
佳奈が起きようとしたとたんさっきの女医さんらしき人が制止した。
「あなた、会社で倒れたのよ。それでそこに居合わせた営業のなんていったかしらえっと・・・・・・そうそう!友成さんって方にここまで運んでもらったんだけど、具合はどう?ちょっと顔見せて・・・・・・・・ん~まあさっきよりは顔色はよくなったかな」
「あの・・・・・・」
「ああ、私、ここで産業医をしている女医の高杉よ。よろしくね。そしてこちらが看護士の山中よ」
佳奈は看護士と目が合って軽く会釈をした。