秘密にし・て・ね(後編)
なんとなく眠くなちゃったな・・・・・・
佳奈はひと時の夢の世界へ引き込まれていった。
「・・・・な・・・・佳奈・・・・・」
耳元で名前を呼ばれ心地よいまどろみから目が覚めた。
「ん・・・・・・」
「よく眠っていたの起しちゃってごめんなさいね。どう?体調は。さっきお父さんとこっちに着いて空港から直接ここに来たのよ」
「・・・・お父さんとお母さん来てくれたんだ。意外と早かったね」
「お父さん、今日珍しく仕事が入ってたのよ、でも仕事早退してもらって午後一の飛行機に乗ってきたから案外早く着いたわ」
「お父さん、仕事早退なんかして大丈夫だったの?」
「佳奈が入院しちゃったのよって言ったら仕事どころじゃないってサッサと早退して帰ってきたわよ。ねえお父さん?」