小さい男の子
「美香わいいよ、いっぱい告られてるしさ」
舞わいつも決まってこの言葉を口に出す。
そんなの、全然良くない。
振るのも面倒くさいし
それに、ずっと付きまとって来る奴も居る。
「良くないよ~、あんなの面倒くさいしさ~」
「え~、告られるだけでも幸せっておもわなきゃ、自分が彼氏欲しくなった時、告られないってのって嫌だよ~?」
「彼氏欲しいとか思わないし」
そう言うあたしに、ほっぺを膨らませて「もぉ」と呟く舞。
「でも、美香にもいつか好きな子できるよ」
「そうかな?」
「てゆうか、1組の神木 大輔って格好良くない?」
「誰それ」
まだ、あたしは、1年生の全員の名前を覚えていない。
覚えているのは、クラスの子だけ。
男子は、ほとんど覚えてない気がする...
「美香ってさ~男子と喋るのに名前は覚えてないよね、ある意味すごい。」
そんなすぐに覚えられる舞もすごいと思う。
「うん、そんなすぐに覚えられないよ」
「じゃあ、今度大輔くんに会ったら教えてあげる!でも、早く美香に好きな人できれば良いのにな~、そしたら1番に祝福してあげるのに」
「できないと思うけど、もしできたら、1番に報告するよ!」
「うん!」