小さい男の子

「美香わいいよ、いっぱい告られてるしさ」

舞わいつも決まってこの言葉を口に出す。

そんなの、全然良くない。

振るのも面倒くさいし

それに、ずっと付きまとって来る奴も居る。

「良くないよ~、あんなの面倒くさいしさ~」

「え~、告られるだけでも幸せっておもわなきゃ、自分が彼氏欲しくなった時、告られないってのって嫌だよ~?」

「彼氏欲しいとか思わないし」

そう言うあたしに、ほっぺを膨らませて「もぉ」と呟く舞。

「でも、美香にもいつか好きな子できるよ」

「そうかな?」

「てゆうか、1組の神木 大輔って格好良くない?」

「誰それ」

まだ、あたしは、1年生の全員の名前を覚えていない。

覚えているのは、クラスの子だけ。

男子は、ほとんど覚えてない気がする...

「美香ってさ~男子と喋るのに名前は覚えてないよね、ある意味すごい。」

そんなすぐに覚えられる舞もすごいと思う。

「うん、そんなすぐに覚えられないよ」

「じゃあ、今度大輔くんに会ったら教えてあげる!でも、早く美香に好きな人できれば良いのにな~、そしたら1番に祝福してあげるのに」

「できないと思うけど、もしできたら、1番に報告するよ!」

「うん!」











< 2 / 12 >

この作品をシェア

pagetop