ブラッティ・エンジェル
審判の時
あれからというもの、わたくし達はエンテン達とよく一緒にいた。
これが友情というのならば、きっと、何でも友情と言えるだろう。
わたくしから見たエンテンは、その程度の相手だった。
しかし、ユキゲの場合は違う。
口が悪くて、しつこくって、何でも直球すぎるし、わたくしの嫌いなタイプだった。
それなのに、彼を嫌いになれないような気がした。毎日うるさいけれど、それが無くなると、なんか寂しくて、胸のあたりが変な感じがする。
この感情はなんなんだろう?
こんなこと、相談できるのはヒナガしかいないのに、彼女は仕事が忙しく、書斎にもう何ヶ月もこもっていた。
どうせまた、無理をしているのだろう。
人間の彼が、待ってくれているわけないのに。
「…恋ってなんなのかしら。サヨは知ってます?」
隣を飛んでいるサヨが、信じられないことでも聞いたかのような顔をした。
なんか、失礼じゃないか?
「もしかして…、ウスイ…」
「違いますわよ。ちょっと、気になっただけですわ」
「だよね~。ウスイが、恋するわけないもん」
これは、明らかに失礼だ。
「それ、どうゆうことですの?」
なんか、腹が立ったから、サヨの頬を両方引っ張った。
それでも、サヨの減らず口は直らない。
「だって、ウスイは他人に興味なんじゃん」
「確かにそうで…」
「あ!」
わたくしの指から抜け出したサヨは、ひらめいたように人差し指を立てた。
「ユキゲ!そっか、ユキゲがいた!」
急に出てきた、思わぬ名前に、わたくしはドキッとした。
思いっきり、頭はパニックを起こして、顔も体も熱くなった。
サヨは、そんなわたくしを見てか、ニヤリと笑った。
「やっぱりね。そうなんだ」
「ち、がいますわよ!そんなこと…!」
「でも、珍しく仲良くやってるじゃない。ウスイがあんなにムキになるの、私、初めて見ちゃった」
「だって、アイツが…!」
「ほら、今だってユキゲのことでムキになってる」
「ちが…!」
違くない。
今のわたくしは、相当ムキになっている。
こんなムキになったのなんて、もしかしたら、ヒナガが人間に恋していたと言うことを聞いた日から、なかったかもしれない。
そう思うと、なんか変な気分。
これが友情というのならば、きっと、何でも友情と言えるだろう。
わたくしから見たエンテンは、その程度の相手だった。
しかし、ユキゲの場合は違う。
口が悪くて、しつこくって、何でも直球すぎるし、わたくしの嫌いなタイプだった。
それなのに、彼を嫌いになれないような気がした。毎日うるさいけれど、それが無くなると、なんか寂しくて、胸のあたりが変な感じがする。
この感情はなんなんだろう?
こんなこと、相談できるのはヒナガしかいないのに、彼女は仕事が忙しく、書斎にもう何ヶ月もこもっていた。
どうせまた、無理をしているのだろう。
人間の彼が、待ってくれているわけないのに。
「…恋ってなんなのかしら。サヨは知ってます?」
隣を飛んでいるサヨが、信じられないことでも聞いたかのような顔をした。
なんか、失礼じゃないか?
「もしかして…、ウスイ…」
「違いますわよ。ちょっと、気になっただけですわ」
「だよね~。ウスイが、恋するわけないもん」
これは、明らかに失礼だ。
「それ、どうゆうことですの?」
なんか、腹が立ったから、サヨの頬を両方引っ張った。
それでも、サヨの減らず口は直らない。
「だって、ウスイは他人に興味なんじゃん」
「確かにそうで…」
「あ!」
わたくしの指から抜け出したサヨは、ひらめいたように人差し指を立てた。
「ユキゲ!そっか、ユキゲがいた!」
急に出てきた、思わぬ名前に、わたくしはドキッとした。
思いっきり、頭はパニックを起こして、顔も体も熱くなった。
サヨは、そんなわたくしを見てか、ニヤリと笑った。
「やっぱりね。そうなんだ」
「ち、がいますわよ!そんなこと…!」
「でも、珍しく仲良くやってるじゃない。ウスイがあんなにムキになるの、私、初めて見ちゃった」
「だって、アイツが…!」
「ほら、今だってユキゲのことでムキになってる」
「ちが…!」
違くない。
今のわたくしは、相当ムキになっている。
こんなムキになったのなんて、もしかしたら、ヒナガが人間に恋していたと言うことを聞いた日から、なかったかもしれない。
そう思うと、なんか変な気分。