ブラッティ・エンジェル
そうか。また、ユキゲとこんな風に話せるようになったから、嬉しいんだ。
なぜだか嬉しいのに、泣けてきた。ウスイは笑いながら泣いていた。
それにユキゲは驚いた。驚いて、あたふたした。
「なに泣いてんだよ」
どこかに拭くものがないかと、ポケットを裏返してみたり、ものが入りそうなところに手をつっこんで見たり、と忙しそうだった。
というか、困っていたようにも見える。
「大丈夫ですわ」
「オレ、なんか言ったか」
「違いますわ」
ふと、掴まれていたはずの腕が解放されていることに気がついた。
それを見て、またウスイは笑顔がこぼれた。
少し痛む腕を抱くように胸に引き寄せる。
「嬉しいの。また、あなたと話せるようになって」
思いっきり、笑顔になる。
なんだろう。こんなにも幸せなんて。
でも、ユキゲは拍子抜けたような顔をしていた。
「なんだ、そんなことかよ。
あたり前だろ、友達なんだから。昔からのな」
嬉しい言葉なの、胸がきしむように痛い。
友達。
それでも、2人の思いはすれ違う。
「友達、ですわね」
自分に言い聞かせるように、ウスイは呟いた。
本当の、自分のこの気持ちを知って欲しい。でも、怖くて、この関係を壊したくなくて。
「ええ、友達ですわ」
ウスイは全力で微笑んだ。
なぜだか嬉しいのに、泣けてきた。ウスイは笑いながら泣いていた。
それにユキゲは驚いた。驚いて、あたふたした。
「なに泣いてんだよ」
どこかに拭くものがないかと、ポケットを裏返してみたり、ものが入りそうなところに手をつっこんで見たり、と忙しそうだった。
というか、困っていたようにも見える。
「大丈夫ですわ」
「オレ、なんか言ったか」
「違いますわ」
ふと、掴まれていたはずの腕が解放されていることに気がついた。
それを見て、またウスイは笑顔がこぼれた。
少し痛む腕を抱くように胸に引き寄せる。
「嬉しいの。また、あなたと話せるようになって」
思いっきり、笑顔になる。
なんだろう。こんなにも幸せなんて。
でも、ユキゲは拍子抜けたような顔をしていた。
「なんだ、そんなことかよ。
あたり前だろ、友達なんだから。昔からのな」
嬉しい言葉なの、胸がきしむように痛い。
友達。
それでも、2人の思いはすれ違う。
「友達、ですわね」
自分に言い聞かせるように、ウスイは呟いた。
本当の、自分のこの気持ちを知って欲しい。でも、怖くて、この関係を壊したくなくて。
「ええ、友達ですわ」
ウスイは全力で微笑んだ。