ブラッティ・エンジェル
 少し寝たおかげで、体力が少し戻った。苦しさは変わらない。それでもサヨは出かけるために身支度を調えた。この決意が消えてしまうその前に、サヨはしなければいけなかった。
 結局、天使と人間の隔たりは消えないのだから。
 サヨは目元をグイッと拭うと、暗い部屋から出た。胸のネックレスが小さく光った。
 今日はバイトの日だから、いる場所はわかっている。
 する事もわかっている。
 もう全部決めて、わかったんだ。

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