ブラッティ・エンジェル
死~天使の禁忌~
ゆらゆら、カーテンが風で揺れてるのを、いつものように彼女は見ていた。
ガチャッ
「誰でしょう。」
病院のベッドに一人で横になって、窓を見ていた彼女は開いたドアの方を見る。
そこには見たことのない、黒い服を着た金髪の少女が立っていた。
「ノゾムのお母様ね。」
「望のお友達?」
瞬間、病室がまぶしい青で埋め尽くされた。
「私は心がないのよ。友達なんて、わからないの。」
「やめろ、サヨ!」
開いていた窓から入ってきたユキゲが、光の中サヨに向かって飛んだ。
「きゃっ!」
光の中、サヨの叫び声が聞こえた。
と思ったら、青いまぶしい光がかき消えた。
残ったのは、呆然としているユキゲと、ベッドで目を閉じている女性。そして、サヨの腕を引いている望と、バランスを崩し後ろ向きに望に寄りかかっている、サヨだった。
ユキゲは安堵のため息をついた。
「何してくれるのよ!」
サヨは望の腕を振りほどき、睨む。
望も、何したかわからないという顔で自分の手のひらを見つめていた。
「何してるって聞きてぇのは俺だ!」
ユキゲは小さい手で、サヨの胸ぐらをつかんだ。
「わかってんのか?お前、また禁忌を犯すとこしたんだぞ!」
「どうゆうこと?」
今までボーとしていた望が、口を開く。
今まで望に対して愛想よくしていたユキゲが、望を睨んだ。矢のように望のところに飛んでいく。
「お前のせいだ!お前みたいな人間が、サヨに近づいたから…」
「意味わかんないよ!」
普段、声を荒げることのないような望が、顔を険しくして叫んだ。
近くにいたユキゲはもちろん、サヨも驚いて目を丸くした。
「サヨは何しようとしたのさ!?何が俺のせいなの!?」
望は手を広げ、また叫ぶ。
それで、ユキゲもサヨも我に返る。
「サヨはな!お前のために」
「ユキゲ!やめて!」
ユキゲの後ろで、サヨの悲痛な叫び声があがる。
ガチャッ
「誰でしょう。」
病院のベッドに一人で横になって、窓を見ていた彼女は開いたドアの方を見る。
そこには見たことのない、黒い服を着た金髪の少女が立っていた。
「ノゾムのお母様ね。」
「望のお友達?」
瞬間、病室がまぶしい青で埋め尽くされた。
「私は心がないのよ。友達なんて、わからないの。」
「やめろ、サヨ!」
開いていた窓から入ってきたユキゲが、光の中サヨに向かって飛んだ。
「きゃっ!」
光の中、サヨの叫び声が聞こえた。
と思ったら、青いまぶしい光がかき消えた。
残ったのは、呆然としているユキゲと、ベッドで目を閉じている女性。そして、サヨの腕を引いている望と、バランスを崩し後ろ向きに望に寄りかかっている、サヨだった。
ユキゲは安堵のため息をついた。
「何してくれるのよ!」
サヨは望の腕を振りほどき、睨む。
望も、何したかわからないという顔で自分の手のひらを見つめていた。
「何してるって聞きてぇのは俺だ!」
ユキゲは小さい手で、サヨの胸ぐらをつかんだ。
「わかってんのか?お前、また禁忌を犯すとこしたんだぞ!」
「どうゆうこと?」
今までボーとしていた望が、口を開く。
今まで望に対して愛想よくしていたユキゲが、望を睨んだ。矢のように望のところに飛んでいく。
「お前のせいだ!お前みたいな人間が、サヨに近づいたから…」
「意味わかんないよ!」
普段、声を荒げることのないような望が、顔を険しくして叫んだ。
近くにいたユキゲはもちろん、サヨも驚いて目を丸くした。
「サヨは何しようとしたのさ!?何が俺のせいなの!?」
望は手を広げ、また叫ぶ。
それで、ユキゲもサヨも我に返る。
「サヨはな!お前のために」
「ユキゲ!やめて!」
ユキゲの後ろで、サヨの悲痛な叫び声があがる。